【坪数別】吹き抜けの間取り事例とおしゃれにするアイデア

12,596 ビュー

吹き抜けのある家は、開放感とコミュニケーションの取りやすさが魅力です。そのため、マイホームを建てる際に吹き抜けを取り入れた間取りを検討する人もいるのではないでしょうか。この記事では、吹き抜けの間取りがあるメリットや、おしゃれな間取りを実現するアイデアについて解説します。吹き抜けの間取り事例も紹介するので、おしゃれな家づくりの参考にしてください。

 

吹き抜けのある間取りとは

吹き抜けとは、2つ以上の階層を1つにつなげて天井を高くした構造です。住宅の場合は、リビングや階段などを吹き抜けとした間取りにするのが主流です。高い位置に窓を設置できるので室内に光を取り込みやすく、開放的な空間を作り出せることから注文住宅を中心に人気が高まっています。部屋の一部を吹き抜けにすることで、メリハリのある空間づくりも可能です。なお、吹き抜けと似た構造として「高天井」もあります。同じ階にある部屋すべての天井を高くする構造をさし、吹き抜けとは異なります。

吹き抜けの間取りを作れる空間とは

吹き抜けの採光性や開放感といったメリットを活かすため、リビングや玄関など家族の集まる空間に吹き抜けを設置した住宅が多いです。それでは、空間ごとの吹き抜けの取り入れ方を確認してみましょう。

フロアごとのアイデア例をご紹介します。

  •  リビング(LDK)のアイデア例

 屋根の勾配を利用して吹き抜け部分を作る。

 庭に面した部分など、一部分を吹き抜けにする。

 

  • 玄関のアイデア例

 玄関ホールに天窓を設ける。

 玄関を広めにして壁で囲まないようにする。

 

  • 階段のアイデア例

 リビングの中に階段を設ける。

 踊り場に中2階(スキップフロア)を設ける。

 

  • 廊下のアイデア例

 リビングを見下ろす位置に廊下を設ける。

 床をすのこ状にする。

 

 

 

 

▼関連記事

【事例あり】吹き抜けのあるリビングは後悔する?デメリットを紹介

【事例多数】吹き抜け階段とは?メリット・デメリットについて解説

 

吹き抜けの間取りがあるメリット

ここでは、間取りに吹き抜けを取り入れるメリットを紹介します。間取りを設計する際は、採光の良さや家族とのコミュニケーションなど大切にしたい点を検討してみましょう。

 

採光がしやすい

吹き抜けを設けると1階・2階の両方に窓を設置できるため、室内の採光がしやすくなります。その結果、部屋の奥まで自然光が届くようになり明るい空間を作り出せるのがメリットです。

 

隣家に面した位置には窓を設けづらいものですが、天窓を設けることで上部から光を取り込めるので、プライバシーを守りつつ採光を実現できます。リビングに中庭を設けることも、採光をしやすくする一つの方法です。

 

開放感が生まれる

吹き抜けを設けた部屋は天井が高いので、縦方向にも視界が広がります。そのため、開放感が生まれて面積以上の広さを感じられるのもメリットです。空が見える位置に天窓を取り付ければ、さらに開放感を味わえるでしょう。

 

敷地の境界に目隠しを設置したり、1階の窓をすりガラスにしたりした場合でも、吹き抜けがあれば視界の圧迫感が和らぎます。なお、敷地の境界線から窓までの距離が1m未満の場合には目隠しの設置義務が定められています(民法第235条)。

 

家族とのコミュニケーションが取りやすい

吹き抜けを中心とした間取りに設計することで、家族とのコミュニケーションが取りやすい空間が生まれるのも魅力です。

 

例えば、2階の部屋にリビングの吹き抜けとつながる室内窓を設置すると、自分の部屋からリビングにいる家族に話しかけることができます。吹き抜けと共にリビング階段を設置すると、自分の部屋に行くときに必ず家族のいる空間を通ることになり、コミュニケーションの機会となるでしょう。

 

 

▼関連記事

吹き抜けのある平屋で後悔しないためのメリットデメリットを解説

 

【坪数別】吹き抜けのある間取り図・事例

 

日進堂で施工した、吹き抜けのある住宅の間取り事例を坪数別にご紹介します。住宅を設計する時には、ぜひ参考にしてみてください。

 

【35坪】リビング階段×吹き抜け

ダイニングとキッチンをコンパクトにまとめながら、リビングに開放感を持たせた間取り例です。キッチン部に広めの縁側を設けて、自然光を十分に取り込めるようにしています。庭で過ごす家族との会話も弾むでしょう。

 

今回ご紹介する間取りでは、リビング階段を上がってすぐの場所にファミリースペースを設けています。子どもが過ごすエリアと家事エリアがつながっているので、子どもを見守りながら家事ができるのが特徴です。また、友人や実家の親を気軽に招けるように、玄関を入ってすぐの場所に客間を設けています。

 

施工事例の詳細はこちら

日々の暮らしと子育てを楽しむ家の施工事例を見る

 

【40坪】リビング×吹き抜け×勾配天井

 

吹き抜けと勾配天井を取り入れて、リビングと2階部分の採光性を高めた間取り例です。奥行きのあるダイニングキッチンで、リビングとあわせてゆとりのある空間を演出しています。リビングの開放感とダイニングの落ち着きを両立できる間取りも特徴的です。階段の横に設けた和室は、リフレッシュ空間や客間としても活用可能です。

 

2階のホールは広めに確保し、2階でも開放感を味わえてリビングの家族と対話しやすいのはもちろん、アイデア次第で活用の幅も広がります。

施工事例の詳細はこちら

仲間と集う北欧インテリアが似合う家の施工事例を見る

 

 

吹き抜けのある間取りをおしゃれにするアイデア

吹き抜けのある間取りをおしゃれに演出するには、吹き抜けのデザインはもちろん窓・フロアの設計や照明器具選びの工夫も大切です。吹き抜けのある住宅でおしゃれに暮らすためのアイデアを4つ紹介します。

 

吹き抜けの形・大きさにこだわる

おしゃれな雰囲気と住宅の機能性を両立させるためには、住宅の間取りに合わせて吹き抜けの形・大きさにこだわることが大切です。吹き抜けの形は正方形や長方形が一般的ですが、間取りによっては三角形にする場合もあります。部屋をおしゃれに演出できるのが魅力ですが、配置箇所によって音やニオイが広がりやすい点がデメリットになる可能性があります。設計段階で、吹き抜けの場所と大きさを慎重に検討するようにしましょう。

 

【吹き抜けの形・大きさにこだわるメリット・デメリット】

メリット デメリット
・開放感を得やすくなる

・おしゃれな空間を作り出せる

・音やニオイが広がりやすい

 

照明器具にこだわる

吹き抜けは天井が高いので、シーリングライトでは光の量が不足しがちです。しかし、壁面の広さや天井高を活かして、ペンダントライトや間接照明を設置して家の中をおしゃれに演出できるのは吹き抜けならではの魅力といえます。場所ごとに必要な明るさを考えた上で、照明器具を選ぶようにしましょう。また、電球を取り替える回数を減らせるよう、LED照明を取り入れるのがおすすめです。下記にて吹き抜けに設置できる、主な照明器具の特徴を紹介します。

 

【おすすめの照明器具】

照明方法 器具の種類 特徴
直接照明 ペンダントライト ・必要な場所に応じた明るさを確保できる

・インテリアのアクセントとしても使える

ダウンライト ・天井がすっきり見える

・照明器具にホコリがたまりづらい

間接照明 アッパーライト ・落ち着いた雰囲気を作れる

・壁面を照らすように設置するのがポイント

スポットライト ・上向きに設置すると間接照明として、下向きに設置すると直接照明として使える

・メリハリのある空間を作れる

 

窓の配置や形状、大きさにこだわる

吹き抜けの壁面の窓や天窓は、形状や大きさにこだわることで開放感を作り出すとともに、見た目のインパクトをつけることができます。部屋の中だけでなく外観もおしゃれにできます。しかし、窓の場所や大きさによっては冷暖房効果が薄れる可能性がありますので注意しましょう。また、建物の強度にも影響するため、設計段階で窓ガラスの強度についても住宅会社に確認しておきましょう。

 

【窓の配置や形状、大きさにこだわるメリットと注意点】

メリット 注意点
・おしゃれな内装・外観を実現できる

・部屋の開放感が増す

・建物やガラスの強度に配慮した設計が必要

・窓の位置によっては冷暖房の効果が薄れる場合がある

・掃除が難しい

 

スキップフロアを取り入れる

吹き抜けとスキップフロアを組み合わせることで、住宅の空間を最大限に活用できます。スキップフロアとは、フロアの高さをずらして中間の階層を作る間取りです。同じ面積でも部屋数を増やせるため、家族の個室の他にもワークスペースや収納スペースを設けられるのが特徴です。一方、設計や建築の難易度が高いため、信頼できる住宅会社に依頼することが重要になってきます。

【スキップフロアを取り入れるメリット・デメリット】

メリット デメリット
・間取りの自由度が高まる

・敷地が狭くても広さを感じられる家を作れる

・設計や建築の難易度が高い

 

 

吹き抜けに関するよくある質問

 

吹き抜けにすると部屋数が減りますか?

吹き抜けを設けることで、その分上階のスペースが確保できなくなり、部屋数が減る可能性があります。家族が多く、部屋数は必要といった場合には吹き抜けは向いていません。

 

吹き抜けの間取りのデメリットや失敗例は?

吹き抜けの間取りは開放感や明るさを提供しますが、以下のようなデメリットも存在します。

1. 冷暖房がききにくい: 吹き抜けは、冷暖房の効率を下げる可能性があります。特に冬季は暖房が上に逃げてしまい、床近くは冷えやすい傾向があります。

2. 音や匂いの問題: 音が反響しやすく、プライバシーの観点から問題になることがあります。また、吹き抜けがキッチンに近いと、料理の匂いが上階に充満するケースも起こりえます。

3. 掃除の手間: 吹き抜け部分の高い位置に設置した窓や照明器具の掃除など、メンテナンスが大変になるでしょう。

4. 2階の床面積が狭くなる: 2階の吹き抜け部分の床面積が減ってしまうため、間取りが狭くなるデメリットがあります。

 

吹き抜けは何帖くらいが目安ですか?

吹き抜けの面積については、一概に何帖が目安とは言えません。一般的には、吹き抜けの面積が全体の10%程度になることが多いようです。例えば、全体が30帖の場合、吹き抜けは3帖程度になります。ただし、これはあくまで一例であり、吹き抜けの大きさは、家全体の広さ、間取り、設計の意図などにより変わります。

 

吹き抜けの効果は何ですか?

吹き抜けの効果の例は以下3つです。

1. 明るい空間の実現:吹き抜けにより、自然光が室内全体に広がり、明るい空間を作り出します。これにより、居住者の心地よさやリラクゼーションを促進します。

2. 開放感の提供:吹き抜けは天井が高くなるため、空間に広がりと開放感をもたらします。これは、狭い間取りでも広々とした感覚を得ることができます。

3. 空気の流れの改善:吹き抜け部分では、「煙突効果」により暖かい空気が上昇し、上部に設置した窓から自然な換気が行われ、風通しがよくなり快適な空間を維持できます。
※煙突効果:暖房や調理などで発生する暖かい空気が、吹抜けを通して上昇しやすくなる現象。

ただし、吹き抜けは冷暖房の効率を下げる可能性もあるため、設計や断熱対策には注意が必要です。

 

吹き抜けの場合にエアコンの位置はどこに設置しますか?

エアコンは通常は床から1.8m〜2.4mの高さに取り付けます。吹き抜けの場合でも同じ高さに設定することが一般的です。また、広い空間を効果的に冷暖房するため、1階と2階の中間地点に設置することもおすすめです。これにより効率的な温度調整が可能となり、清掃や修理も容易です。また、吹き抜けがある部屋では、シーリングファンを併用するなどの工夫も効果的です。

 

 

おしゃれな吹き抜けの間取りは日進堂にご相談ください

住宅に吹き抜けを設けることで開放感が生まれると同時に、家族とコミュニケーションをとるきっかけも多くなります。住宅をおしゃれな空間にするためには吹き抜けの大きさや形だけでなく、照明器具・窓といった細部にもこだわることが大切です。スキップフロアの導入も、吹き抜けの空間を有効活用する一つのアイデアです。

 

日進堂では、お客様の希望に合わせた自由設計の家づくりを提案しています。設計から完成・アフターサポートまでチームでサポートし、末永く安心して住み続けられる家づくりを実践し続けています。おしゃれなマイホームを建てたいとお考えの方は、ぜひ日進堂にご相談ください。

カテゴリー:

新着記事

おすすめ記事