近年、居住スペースとガレージが一体化したガレージハウスが人気です。ガレージハウスは外観のデザイン性が高くなるうえに、駐車スペース以外でもガレージを多目的に使えます。
ただし、ガレージハウスにはメリットが多い反面、家と一体化させることでデメリットも生じます。デメリットをしっかり把握して、快適なガレージハウスに暮らしましょう。本記事では、おしゃれな2階建てのガレージハウスを建てたい人に向けて、施工事例やガレージハウスにするメリット・デメリットなどを解説します。
間取りや必要な設備は、その家に暮らす人のライフスタイルしだいで変わります。記事を参考に、自分のライフスタイルにガレージハウスがマッチするか検討してみましょう。
Contents
ガレージハウスとは?
ガレージハウスとは、家の中に車の駐車スペースを確保した住まいのことです。都市部のように敷地が狭い場所では、1階部分にガレージと玄関、2階に続く階段などを配置します。そして残りの居住スペースは、上のフロアに集約させます。
郊外の土地のように広い敷地を確保できるときは、1階にリビングやキッチンなどの部屋を配置できる場合もあるでしょう。なお、ガレージハウスの中にある駐車スペースは「ビルトインガレージ」や「インナーガレージ」と呼ばれます。
ガレージに必要な広さは?
一般的に、車1台あたりの駐車スペースは、4~5坪程度といわれています。車2台分なら、2倍の8~10坪程度のスペースが必要になるでしょう。
ただし、所有する車の大きさによって、ガレージに必要な広さは変わります。例えば家族が増えて少し大きめの車に乗り替えると、ガレージ内が窮屈になり車から乗り降りしにくくなる可能性があります。また車のドアを十分に開けられずに、大きな荷物を車に乗せにくくなるかもしれません。
将来も見据えて、広さに余裕のあるガレージを作りましょう。
ガレージを設置するのにかかる費用は?
ガレージを設置する際にかかる費用は、ガレージの構造や広さ、ガレージの仕様、搭載する設備によって変わります。
一般的な設置費用の相場は、1坪当たり50~80万円程度といわれています。車1台分なら4~5坪のガレージに200万~400万円ほど、2台分なら8~10坪で400万~800万円程度を見ておきましょう。
また、シャッターにも費用がかかりがちです。デザイン性や機能性を重視しつつ予算に合うものを選びましょう。
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おしゃれな2階建てガレージハウスの間取りを施工事例で紹介
日進堂が手掛けた2階建てガレージハウスの施工事例を紹介します。外観やガレージ内のデザインや、機能性などのポイントを見ていきましょう。
リビングから愛車を眺められる間取りのガレージハウス
グレーとブルーの外壁が、落ち着いた印象を与えるガレージハウスです。ガレージ内は、コンクリート調の壁と黒い天井の組み合わせで、メリハリのある印象に仕上がっています。
ガレージのある位置はリビングのすぐ隣で、ガラスの引き戸を通じて愛車をいつでも眺められます。引き戸がある位置は、2階に続く階段のすぐそばです。車関連の動線がよく考えられた間取りだといえるでしょう。
リビングから愛車を眺められる間取りのガレージハウスの施工事例を見る>
ご主人の趣味や仕事のモチベーションが上がるガレージハウス
黄色い愛車がよく映えるガレージハウスです。ガレージには車のボディサイズに合わせた窓が開けられ、シンプルな白い外壁が黄色い愛車を目立たせます。道行く人が思わず見入ってしまう外観といえるでしょう。
ガレージは、車好きのご主人の部屋に隣接しています。仕事の合間にふと車を眺めると、楽しい気持ちになってくるでしょう。ガレージ内にはさまざまなグッズや水栓が設置され、車いじりに没頭できそうです。
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夫婦共通の趣味・バイクを楽しむガレージハウス
外観がグレーで統一された、落ち着きあるガレージハウスです。ガレージ内にはソファやテーブルがあり、第2のリビングとしても役立つでしょう。
ガレージは、キッチンに隣接しています。キッチンの窓越しにガレージの様子がうかがえ、キッチンからガレージへと出ることも可能です。玄関とガレージで2つの出入り口があると、動線のバリエーションが増え暮らしやすくなると期待できます。
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2階建てガレージハウスを建てるメリット
2階建てガレージハウスを建てることで得られるメリットを解説します。ガレージハウスは、おしゃれながら利便性も期待できる住まいです。愛車を大切に守れたり、容積率の緩和措置を受けられたりする可能性も把握しておきましょう。
外観がおしゃれに仕上がる
1階と2階の面積がほぼ同じ「総2階建て」の家は、のっぺりとして見える場合があります。一方、建物にガレージを組み込むと、壁面に立体感が生まれます。
おしゃれに見せたいなら、シャッターにこだわりましょう。シャッターの素材にこだわる、シャッターの色と外壁の色を合わせる、あえて外壁と異なる色のシャッターを選ぶなどして、道行く人が思わず注目するような外観を演出しましょう。
建築コストを抑えられる
同じガレージハウスでも2階建ての方が、平屋や3階建てよりも建築コストを抑えられます。
同じ延べ床面積の平屋と比べると、2階建てなら半分の広さの土地で家を建てられます。1階の大部分をガレージにしても、2階に居住スペースをまとめれば良いでしょう。そのうえ2階建ては、コストがかかりがちな屋根と基礎の面積を大きく削減できます。
3階建ての場合は構造計算の費用が発生します。また、3階建ては2階建てと比べると、建物全体が重くなりがちです。安全を確保するために、3階建てでは費用を上乗せして地盤改良工事をする場合があります。
雨の日でも濡れずに車への乗り入れができる
室内とガレージをつなぐ出入り口があれば、天候を気にせず車に乗り込めます。小さな子どもや高齢者は、悪天候だと車に乗り込むまでが大変です。雨や雪に濡れてしまったり、ぬかるんだ道で転んだりすると、せっかくの外出を楽しめなくなるかもしれません。
その点、ガレージハウスなら家の中に車があるため、どのような天候でもゆっくり落ち着いて車に乗り込めます。スムーズに車に乗れると、車で外出する機会を増やせるかもしれません。
大切な愛車を安心して保管できる
シャッターを設置したガレージなら、雨風や太陽光、鳥の糞などから車を守れます。また、愛車がいたずらや盗難に遭う心配もありません。屋根がなく不特定多数が利用する月極駐車場と比べると、ガレージハウスはセキュリティ面で安心できるでしょう。
ガレージのシャッターを閉める習慣をつけておくと、防犯対策にもなります。シャッターを閉めておくと車の有無が分からず、留守か在宅かが分かりにくくなるためです。
家族にとって便利なスペースになる
車が好きな人以外でも、ガレージハウスに住むと暮らしぶりに変化が生まれます。
例えば、ガレージのスペースに余裕があれば、趣味のアイテムやアウトドアグッズなどを収納しておけます。
車を外に出すと、ガレージ内は広々とした1つの居室のようになります。バーベキューのようにアウトドアを楽しむ、子どもやペットの遊び場にする、DIYを楽しむなど、さまざまな過ごし方を試してみましょう。
容積率の緩和措置がある
ガレージ部分の床面積を延べ床面積の5分の1以内に収めると、容積率の緩和措置が適用されます。つまり、その土地の容積率から計算した延べ床面積の上限を居住スペースにしたうえで、さらにビルトインガレージを設置可能というわけです。
広い家に憧れていても、土地代の高さを思いあきらめる人もいるでしょう。限られた土地に少しでも広い家を建てたい人は、容積率の緩和措置を上手く活用しましょう。
2階建てガレージハウスを建てるデメリット
2階建てガレージハウスを建てることで生じるデメリットを解説します。ガレージハウスのデメリットに対策するためには、施工実績の豊富な住宅街に依頼することがポイントです。暮らし始めてから後悔しないように、トラブルになりやすい部分を把握しておきましょう。
居住スペースが削られる
ガレージハウスを建てると、ガレージ分だけ居住スペースが削られます。特に都市部の狭小地では、1階がほぼガレージに占有されます。家族が多ければ、居住スペースの確保が大変です。
予算に余裕があれば、3階建てのガレージハウスも検討してみましょう。もう1フロア増やせると、十分な居住スペースを確保しやすくなります。
室内にガレージ内の音や振動が響きやすい
居住空間と駐車スペースが一体になっているガレージハウスは、家の中にまでガレージの音や振動が伝わってくる場合があります。ガレージの隣や真上には、寝室など静かに過ごしたい部屋を配置しない方が無難です。
ただし、2階建ての場合はフロア数が限られるため、希望する間取りにできない場合もあります。快適に過ごすために、ガレージを取り囲む壁には防音性に優れ、振動が伝わりにくい素材を検討しましょう。
排気ガスの換気対策が必要
換気対策が不十分だと、排気ガスが家の中に流れ込んでくる恐れがあります。排気ガスには一酸化炭素が含まれており、吸い込むと健康に影響が及びます。
ガレージと室内をつなげるドアに気密性の高いものを選び、換気扇などを設置して、排気ガス対策を徹底しましょう。換気扇があれば、車や部品に使う塗料に含まれる揮発性のガスや、湿気なども外へと逃がせます。
ガレージに広い開口部を作ると耐震面に不安が残る
間口が広いガレージを作ると、開口部やガレージ内の壁が少なくなることで耐震性が低下します。
耐震性を高めるには梁を太くしたり、強度の高い建材を使用したりして、耐震性をカバーする必要があります。
実績豊富な住宅会社は、耐震性をカバーする技術に長けています。安心して暮らせるように、ガレージハウスを建てる際は実績豊富な住宅会社に依頼しましょう。
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デザイン性と機能性を兼ね備えたガレージハウスを日進堂で手に入れよう
2階建てのガレージハウスは、おしゃれで機能的な住まいといえます。車好きの人以外でも、ガレージハウスに暮らすと多くのメリットを得られます。音や振動、排気ガス、耐震性に注意して、デザイン性と機能性を兼ね備えたガレージハウスを建築しましょう。
日進堂は、香川県住宅着工棟数ランキング13年連続No.1を達成しました。地域密着型で長年の実績と信頼を誇り、高松市を中心に常時約50か所もの自社分譲地を展開しています。自由設計の家づくりで、ガレージハウス創りをサポートします。
香川・岡山エリアで2階建てのガレージハウスをつくるなら、ぜひ、日進堂にご相談ください。無料カタログもご覧いただけます。
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ガレージハウスを建てるのにいくらかかりますか?
ガレージハウスの建設費用は、土地の価格、建物の規模、使用する材料、設備のグレード、地域の建築費用など多くの要因によって異なります。一般的には、ガレージ部分を含む建物全体の建設費用は、坪単価で計算されることが多く、坪単価は約50万円から100万円程度が目安となります。例えば、延床面積が30坪のガレージハウスの場合、総額で1500万円から3000万円程度が必要になることがあります。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、具体的な費用は詳細なプランや見積もりをもとに確認することが重要です。
ガレージハウスを2台分作るには何坪必要ですか?
ガレージハウスを2台分作るためには、一般的に約10坪(約33平方メートル)から12坪(約40平方メートル)程度のスペースが必要です。これは、1台分のガレージが約5坪(約16.5平方メートル)から6坪(約20平方メートル)を占めることを基にした計算です。ただし、車のサイズやガレージ内の収納スペース、作業スペースなどの追加要素によって必要な面積は変わることがあります。具体的な設計やレイアウトに応じて、必要な坪数を調整することが重要です。
カーポートは建ぺい率に入りますか?
カーポートが建ぺい率に含まれるかどうかは、その構造や設置場所によります。一般的に、カーポートが建ぺい率に含まれるかどうかは、屋根の有無や壁の有無などによって判断されます。一方で、屋根がなく、柱が少ない場合は建ぺい率に含まれないこともあります。具体的な判断は、自治体の建築基準や条例によるため、詳細は地元の建築確認機関に確認することをお勧めします。
ガレージハウスは固定資産税はかかりませんか?
ガレージハウスにも固定資産税はかかります。固定資産税は、土地や建物などの不動産に対して課される税金であり、ガレージハウスもその対象となります。ガレージ部分が住宅としての要件を満たしている場合、住宅用地の特例が適用されることもありますが、詳細は自治体の規定によりますので、具体的な税額や適用条件については、専門家や自治体に確認することをおすすめします。
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